アキレス腱の腫れって、病気のサイン?
昨日まで何ともなかったアキレス腱が、いきなり腫れて痛くなったことはありませんか?「捻ったかなぁ?」くらいに考えて、湿布を貼ったり、冷やしたり。
確かに「捻った」と明確な理由が判れば、その対応で大丈夫ですが、身に覚えがなく痛かったとしたら。。。それは何かの病気のサインかもしれませんよ。
アキレス腱が腫れることによって発覚する病気について、ちょっと調べてみましょう。
<アキレス腱の腫れで発覚する病気 その1:
アキレス腱炎>
1.症状:踵の付け根部分から2から6cm上部分のアキレス腱が腫れ、抑えると痛みが増す状態になります。
最初は運動した後や朝起きた時の歩き始めに痛むだけですが、進行すると安静時にも痛くなります。
2.原因:加齢によるアキレス腱の変性(=性質が変わること)や、不適切なトレーニング、筋肉疲労による柔軟性の低下や靴が合わないこと、偏平足などが原因と考えられます。
<アキレス腱の腫れで発覚する病気 その2:
アキレス腱周囲炎>
1.症状:足首の後ろ部分にあるアキレス腱の周囲が、腫れたり、痛みを感じたりします。更に進むと血行障害が発生し、しこりが現れ、最悪手術が必要となります。
運動開始時や運動をしている時に症状が現れ始め、最初はその場だけ痛みを感じ、安静にすると治りますが、進行すると安静時も痛みを感じるようになります。
上記のアキレス腱炎と同時に発症することが多く、どちらの病気であるか、見分けにくいこともあるようです。
2.原因:スポーツのし過ぎによるアキレス腱への負荷の掛かりすぎが主な原因と言われています。また、加齢や不適切なトレーニング、筋肉疲労による柔軟性の低下も原因と考えられています。
また、骨盤が体の前方に移動している人や、足の前方に体重を掛けがちな人は、ふくらはぎの筋肉に大きな負担が掛かり、アキレス腱に掛かる負担も大きくなる為、アキレス腱周囲炎を発症することが多いようです。
<アキレス腱の腫れで発覚する病気 その3:
アキレス腱滑液包炎>
1.症状:踵の腫れと熱を持った感じが見受けられます。また、腫れている箇所が赤くなったり、腫れたり、痛みを感じることが多いようです。
2.原因:ハイヒールやつま先の尖った靴などを履いたり、踵の部分が固い靴を履いていると、踵の後ろの軟部組織が圧迫され続けるため、アキレス腱滑液包炎を発症するようです。
<アキレス腱が腫れたら、どうすればいいの?>
アキレス腱が腫れた場合、まずは患部を温めるか冷やすかして圧迫したり、非ステロイド性抗炎症薬を使用するなどで、一時的に炎症は緩和されるようです。
ただ、これは対処療法でしかない為、根本治療にはなりえません。根本治療は、原因から読み取れる改善法を試すしかありません。
スポーツのやり過ぎによるアキレス腱の腫れならば、まずは安静。加齢による変性の場合は、ストレッチやマッサージによるアキレス腱の強化。
不適切なトレーニングが原因の場合は、トレーニングメニューの見直し。筋肉疲労にはマッサージ。
靴や偏平足が問題な場合は、踵の低い靴に替え、衝撃を吸収するインソールなどを利用して、アキレス腱の保護を目指すなどが考えられます。
まずは、アキレス腱が腫れないように、日頃からストレッチを心がけ、体に負荷が掛かりすぎることを避ける生活を送ることが、なにより大事なことかもしれませんね。