アキレス腱断裂の治療法のメリット・デメリットとは?
アキレス腱の治療法には、手術治療と温存治療の2種類があるそうです。しかも、最近は医師ではなく、患者がどちらを選ぶかの決定を下すことがスタンダードだとのこと。
どちらが早く治り、更にリスクが少ないのか、情報がなければアキレス腱断裂がいきなり起きた時、困りますよね。そんなイザ!という時の為に、事前に考えておくことは非常に大切です。
それでは、手術治療と温存治療の2種類の治療法の違いと、そのメリット、デメリットについて見てみましょう。
<アキレス腱断裂治療 その1.手術療法>
アキレス腱断裂の治療としての手術療法には、以下の3種類の方法があります。(詳しくは、「アキレス腱断裂の3つの手術法とは?」をご覧ください)
1.皮膚を切開して直視下にアキレス腱を縫合する方法
2.皮膚を切開せず、アキレス腱を縫合する方法
3.新しいタイプの皮膚を切開せず、アキレス腱を縫合する方法
<アキレス腱断裂治療 その2.温存治療>
足先から膝上までを2週間、足から膝下までを3〜4週間の合計6週間程度の時間をギブスで足を固定し、自然にアキレス腱が修復されるのを待つ治療法です。
しかし、最近では、2週間でリハビリを始める早期運動療法が広まり、その後の経過も良好だという事例もあるようです。
<アキレス腱断裂 手術治療の、メリット・デメリット>
メリット:手術したほうが、ギブスの固定期間が短いので、足の筋力の低下やリハビリも早期から始められ、回復が早い
手術のほうが、回復が1〜2週間程度早く短くて済む
デメリット:傷痕が残る。手術の後遺症が生じる可能性がある
手術に適さない老人や、内科的に合併症がある人は手術が出来ない
<アキレス腱断裂 温存治療の、メリット・デメリット>
メリット:手術に適さない老人や、合併症のある人でもリスクはなく、傷痕も残らない
手術しなくても完治出来る。スポーツにも復帰出来る
デメリット:手術より完治まで時間が掛かる。
<結局、アキレス腱断裂の治療には、
どちらがお奨めなの?>
プロ選手のように、1日でも早く復帰する必要性がないならば、合併症の危険や後遺症の恐れ、更に傷痕が残らない、温存治療のほうがメリットがありそうです。
アメリカ始めニュージーランドなど様々な国で、手術治療と温存治療のどちらが良いか、試験が行われましたが、結果は「どちらも有意な差は出ない」という結論だったそうです。
いずれにしても、早期にリハビリが出来れば筋力の低下や腱の癒着も生じませんので、手術はせず、「アキレス腱断裂に対して早期リハビリを行っている」病院を探し、受診しましょう。
尚、昔ながらのリハビリを今も進めている病院ですと、筋力の低下や腱の癒着を招いてしまいますので、必ず事前にHPなどで情報を収集しておくと良いでしょう。