アキレス腱付着部症とは?!
アキレス腱付着部症って、ご存じですか?あまり馴染みのない病気のようですが、実は近年になって、発症比率が高くなってきたという注目の病気です。
どのような病気なのか、そしてその原因、症状、治療方法について見てみましょう。
<アキレス腱付着部症って、なんですか?>
アキレス腱付着部症とは、アキレス腱が踵(かかと)の骨の後上面に付着している部分(=靴の後ろの縁より下の位置)に、痛みが生じる病気です。
特に上向きに足首を曲げた時に強い痛みが生じ、アキレス腱が踵の骨に付着している部分に腫れが生じることもあるようです。
更に進行すると安静にしていても痛みが続くようになり、肉芽形成、石灰化、骨化などの組織の変化が現れるようです。
また、X線で確認すると、アキレス腱に突き出た骨棘(骨の棘)が見えることがあるようです。
<アキレス腱付着部症の原因とは?>
踵の骨に付着しているアキレス腱が、以下の原因で慢性的に引き伸ばされることが原因です。
1.踵の骨や足の形の異常
2.仕事やスポーツなどによる、使いすぎ
3.加齢による筋肉やアキレス腱の柔軟性の低下
4.足に合っていない靴
5.肥満による足やアキレス腱への負荷
6.座っていることが多い生活習慣
また、アキレス腱付着部症の原因は、繰り返し負荷が掛かることで、アキレス腱と踵の骨との付着部に変性が生じる「腱・靭帯付着部症」の一つと言われています。
<アキレス腱付着部症の症状とは?>
アキレス腱付着部を押したり、つまんだりすると痛みが生じるようです。
また、階段の昇り降りや歩いたり走ったりする際、アキレス腱付着部に痛みが生じるようです。
<アキレス腱付着部症の治療方法とは?>
アキレス腱付着部症の治療方法には保存的治療と、手術療法の2種類があります。それぞれを見てみましょう。
1.温存的療法
・足に合う靴を履いたり、アキレス腱への衝撃を吸収する機能を持ったインソールを靴に装着して使用します。また、アキレス腱のストレッチを行います。
・非ステロイド系消炎鎮痛薬の外用薬や飲み薬を用い、痛みを和らげます。痛みが強い場合は、ステロイド剤の局所注射を行います。
注:局所注射は、アキレス腱の強度の低下やアキレス腱断裂を引き起こす恐れがありますので、あまりお勧めしません。
2.手術療法(重症の場合のみ)
・アキレス腱が変性した部分や、踵の骨の出っ張りの一部を、内視鏡による手術で取り除くようです。