アキレス腱付着部の病・ハグルンド病とは?!
アキレス腱付着部の病・ハグルンド病を、ご存じですか?
アキレス腱付着部の病気といえば、アキレス腱付着部炎やアキレス腱滑液包炎、アキレス腱周囲炎があり、似てはいますが別の病気だそうです。
欧米ではpumb-bump、winter heelと呼ばれて、御馴染みの病気だそうです。どのような病気なのでしょう?
<アキレス腱付着部の病・ハグルンド病とは?>
アキレス腱着部の病・ハグルンド病とは、生まれつきの踵後上側部分の出っ張りや、隆起した踵の骨で、アキレス腱と踵(かかと)の骨の後方の間にある、滑液包(=関節をスムーズに動かす部位)が圧迫され、炎症を起こす病気です。
単独で発症することは少ないそうで、アキレス腱皮下の滑包液の炎症やアキレス腱付着部炎と合併して起こることもあるようです。
硬いパンプスにより踵が押されて刺激を受け、骨が隆起することが多いことから、「bump-bump(=パンプス瘤)」と呼ばれることもあるようです。
ただ、この病気はパンプスによるものだけではなく、踵部分が欲しく、固い靴を履いている場合も生じやすいようです。欧米では冬の靴は踵部分が硬いらしく「winter heel」と呼ばれるそうです。
<アキレス腱付着部の病・ハグルンド病の症状とは?>
踵の骨の斜め後方に骨が出っ張り、その骨が靴に当たることにより、アキレス腱付着部が赤くなり、踵の上後側に激しい痛みを生じるそうです。
また、骨棘が形成され、踵のアキレス腱の付着部が膨らむように肥大します。
<アキレス腱付着部の病・
ハグルンド病の原因とは?>
原因の多くは靴が足に合っていない為、スポーツや歩くなどの行為で、足関節に繰り返し圧迫刺激が伝わり、炎症を起こすためだと言われています。
<アキレス腱付着部の病・ハグルンド病の治療とは?>
治療方法としては、温存療法と手術療法の2種類があるようです。それぞれは以下の通りです。
1.温存療法(靴に細工をする)
靴の踵部分に衝撃吸収の機能を持ったインソールや、距骨下関節を中間位に保てる機能を持ったインソールを挿入する方法もあります。
靴の踵部分にパッドを入れて、圧迫力を軽減させる方法もあります。また、靴の月型芯をくりぬいて、圧迫力を逃がす方法もあるようです。
また、女性の場合はサンダルの踵部分のストラップが踵の痛い部分に当たらないようなものを履くと良いようです。
2.手術療法
足関節ブロック麻酔を行い、骨の尖っている部分をサージタル・ソーという手術用の機器で削ります。
その後、腫れの程度によりますが、足を下げることが出来ない為、3日から2週間入院し、治癒するのをを待ちます。
上記のように手術は時間も費用も掛かる為、靴の調整を行っても、どうしても痛みが強い場合のみ、手術するほうが良いでしょう。