アキレス腱断裂の検査方法と誤診原因とは?!
アキレス腱断裂の検査には、有名なトンプソンテストを始め、いくつかありますが、意外とアキレス腱断裂と部分断裂を見誤ることも多いようです。
アキレス腱断裂の検査にはどのようなものがあり、どのような点が見誤り易いのか、調べてみました!
<アキレス腱断裂の検査方法
その1:局所所見>
アキレス腱断裂の最も重要な検査方法は、陥凹触知、つまり、アキレス腱部分を触ってみて、凹んだ部分があれば、アキレス腱断裂である、という検査です。
アキレス腱断裂の直後は、見た目でも分かり易く凹んでいることも多く、アキレス腱部分の足回りにしまりがなくなっているなど、見た目でも分かる症状が生じることもあります。
<アキレス腱断裂の検査方法
その2:つま先立ちが出来るか>
アキレス腱断裂をしていると、足関節底屈筋力が低下し、つま先立ちが出来なくなりますので、つま先立ちが出来るかどうかで検査することが出来ます。
<アキレス腱断裂の検査方法
その3:トンプソンテスト>
うつぶせになった状態で、ふくらはぎのところをつまんで、足首が動くかどうかを確認するという検査だそうです。
アキレス腱が断裂していれば、ふくらはぎをつまんでも足首はびくとも動きませんが、断裂していない場合は、自動的に足首が動く、と検査方法だそうです。
<アキレス腱断裂の検査方法
その4:水銀柱血圧計を用いての検査>
うつぶせになった状態で、膝を90度に曲げ、水銀柱血圧計を下腿中央部に巻き、100mmHgの圧力を加えた状態で準備し、足関節を背中側に押して測定します。
正常では35〜60mmHgの圧力上昇になりますが、アキレス腱断裂が起きている場合は圧力の変化はない、という検査方法です。
<アキレス腱断裂の検査で見誤り易い点
その1:陥凹触知>
検査方法の「その1」で記載した陥凹触知ですが、アキレス腱周囲が腫れていて、凹んだ箇所が分かりにくい場合があったり、強烈な痛みで触診が不可能な場合もあるようです。
こうした場合や断裂から時間が経過した場合も、アキレス腱断裂かアキレス腱部分断裂かを見誤ることがあるそうです。
<アキレス腱断裂の検査で見誤り易い点
その2:つま先立ち>
検査方法の「その2」で記載したつま先立ちの検査ですが、足底筋、後脛骨筋などは正常に働く為、自動的な足関節底屈は出来るので、アキレス腱断裂ではないと見誤られることがあるようです。
また、アキレス腱断裂していても、1/3は歩行可能な為、こちらも見誤る可能性があり、注意が必要です。