アキレス腱断裂の固定方法と、固定中の運動って?
アキレス腱断裂になると、手術療法でも温存療法でも、ギブス固定が必要になります。
その固定の方法と期間、そして固定中筋力downを防ぐ運動とは、どのようなものがあるのでしょうか? 早速見てみましょう!
<アキレス腱断裂のギブスの固定方法とは?>
ギブスはつま先を最大限に伸ばした状態で固定します。手術後は、ギブスがキツクなって循環障害を起こさないよう、ゆとりを持たせる為に下巻きを行います。
そして下巻きの上にギブスを巻くことになります。ギブスは軽くて丈夫なグラスファイバー製のものを使用します。
このギブスは、丸く包帯状になった素材を水で濡らし、足に巻きつけると、2、3分で乾燥し、丈夫なギブスになるそうです。凄いですね!
<ギブスはどのくらい巻けばいいの?>
アキレス腱断裂のギブス固定は、おおよそ2週間〜6週間くらい行うことが多いようです。
1.アキレス腱断裂直後から2週間まで:つま先を最大限に伸ばした状態で固定します。つま先に少し体重を掛けることは可能です。
2.アキレス腱断裂3週間目から4週間目まで:つま先から30度くらい曲げた状態で固定します。体重の3分の1位なら、体重を掛けても大丈夫です。
3.アキレス腱断裂5週目:つま先を軽く曲げた状態で固定します。ヒールを付けて全体重を掛けても大丈夫です。
4.アキレス腱断裂6週目以降:ギブスを外し、装具に切り替えます。
<アキレス腱断裂後の、ギブス固定期間の運動とは?>
アキレス腱断裂後は、アキレス腱を固定して安静を保たなければなりませんが、アキレス腱以外の部分は、運動して筋力を落とさないようにすることが重要です。
この期間に筋力を落とさないでおけば、ギブスが取れてからの回復が格段に良くなります。以下の運動をし、筋力UPに努めましょう!
(以下の方法を10回1セット、毎日2〜3セットずつ行いましょう)
1.仰向けに寝て、アキレス腱が断裂していないほうの足の膝を立てます。ギブスをした足を床から20cm〜30cmの高さに上げて止め、5秒静止し、ゆっくり下します。
2.うつぶせに寝て、ギブスをした足を床から20〜30cmの高さまで上げ、5秒静止し、ゆっくり下します。
3.椅子かベッドに座り、ひざの間にクッションを挟み、両ひざで潰します。
4.足指でタオルを手繰り寄せます。(足の内在筋の強化が図れ、足指の筋肉の動きがなめらかになります)
5.足指でビー玉をつかみます。(足の固定後は足の感覚が落ちるので、感覚を取り戻す為にはとても有効です)