アキレス腱断裂の手術法とは?
アキレス腱断裂になってしまった場合、温存治療と手術の2択を迫られることになります。その際、手術を選んだ場合も更に選択肢があるようです。
アキレス腱断裂の手術とは、どんなものがあるのでしょう?また、それらの手術の違いとはどんなものなのでしょう?
<アキレス腱断裂手術の種類とは?>
アキレス腱断裂の手術には、経皮縫合という手術と、直視下縫合という手術、更に新しい手法の手術の3種類があるようです。一つ一つ見ていきましょう。
<アキレス腱断裂手術 その1:経皮縫合手術>
経皮縫合手術は、患部を切り開かず、皮膚の上から切れたアキレス腱を寄せてきて、縫合する手術です。
足の後ろの踵(かかと)から少し上の骨を挟んだ、上下左右4か所から針を通して、皮膚の上から切れたアキレス腱を糸で八の字に縫い止めます。よって傷痕は4か所だけで済みます。
局所麻酔で手術が出来、時間も10分から15分程度で済むので、入院する必要もありません。松葉杖をついて、帰宅が出来るそうです。
<アキレス腱断裂手術 その2:直視下縫合手術>
直視下縫合手術は、患部を切り開いて、直にアキレス腱を見ながら縫合する手術です。
直視下で確実に縫合出来るので、経皮縫合に比べて、再断裂の確率が低いそうですが、患部を切り開く為、傷痕が残ります。
近年はこの直視下縫合手術が主流だそうです。入院日数は病院によって違い、日帰りで済む方から20日以上入院する方もいるようです。
<アキレス腱断裂手術 その3:新しい手法の手術>
従来は2本の糸を通して縫合していたようですが、その糸を6本に増やすことにより、より強固に縫合する方法だそうです。
縫合後は、補助的に腱の表層も縫い合わせ、強度を強めます。手術は6cmほど患部を切り開いて、下半身麻酔で行うそうです。手術時間は約1時間とのこと。
新しい手法は、断裂した腱が糸でしっかり繋がれている為、ギブスをしないで、翌日からベッドで寝た状態で足首を動かすリハビリが出来ることが特徴です。
ギブスから解放されることにより、早期のリハビリが可能になったことで、筋力低下や関節が固くなることを防ぐことが出来る、注目の手術法のようです。
ただ、従来の治療と比べて、回復までの期間は人それぞれであり、大差がないこともあるようです。
上記手術は、全て保険適用されますので、安心です。アキレス腱断裂で手術を選ぶ人は、スポーツ選手や筋力を落さず早期回復を目指す人が多いようです。
ただ、手術である以上、後遺症などの不安はゼロではありません。どの治療法を選ぶにせよ、生活スタイルを考え、医師と十分に相談の上、治療法を決めることが重要です。