アキレス腱断裂時に使う装具とは?
アキレス腱断裂が起こってしまった場合、ますは応急処置を行い、手術をするか温存療法を取るかを決めることになります。その後、回復過程に入ると、装具の利用を検討するよう、医師から指示があるようです。
でも、ネットで調べてみると、装具って結構いいお値段がしますよね。しかもオーダーメイドだと転売も出来ないようだし。
アキレス腱断裂が起こった場合は、必ず装具を着用しなければいけないのでしょうか?
<アキレス腱断裂の場合、
装具を装着しないといけないの?>
アキレス腱組織は、他の筋肉とは違って、人間が活動する上で常に使用する部位でもあり、何気ない動きでも思わぬ負荷が掛かっていることもあります。また、足関節を動かす度に、痛みを伴うことがあります。
よってアキレス腱断裂などの損傷がある場合は、患部の保護と治療という役割と共に、足が地面に着地する際の衝撃の緩和が必要となりますので、装具での保護が必要になるのです。
<アキレス腱断裂の場合の装具って、
どんなものがあるの?>
アキレス腱断裂が起き、手術か保存療法のどちらかに決めて治療を開始後、最初ギブスをはめることが多いですが、その後装具に切り替えてアキレス腱の保護に当たることが多いようです。
アキレス腱断裂の際に利用する装具は、足関節のつま先をすね側に近づけていく関節の動きに制限を加え、アキレス腱が引き伸ばされる状態が起きないように関節制限を加えることが出来る事が出来ます。
また、アキレス腱周りに密着することで、アキレス腱の動きを制限したり、筋肉の補助を行い、傷ついたアキレス腱を保護し、修復していく機能があります。
装具やサポーターと同様の効果を狙うのであれば、テーピングもありますが、毎回施術する手間や費用が掛かることもありますので、十分に検討したほうが良いようです。
それでは、具体的にアキレス腱断裂の際に使用する装具を見ていきましょう。
アキレス腱断裂の装具 その1:ブーツ型装具
この装具はブーツのように、つま先から膝(ひざ)くらいまでをガッチリ覆い、アキレス腱を保護し、周辺筋肉の補助をする働きをする装具になっています。
この装具を選ぶ際は、かかとの上部からふくらはぎ裏側にある盛り上がりのある筋肉までしっかりサポートしているものを選びましょう。但しかかと部分は制限がないものを選びましょう。
ただ、夏場は蒸れたり、動きづらいなどの負の利用面もある為、以下の改良型があるようです。
@ひざ下までのブーツ型:膝(ひざ)までを覆わず、ひざ下だけでもアキレス腱は十分固定される、という理論により考案されたそうです。膝までのものより、かなり足の自由は効きそうです。
A編み上げ式ブーツ型:前面はマジックバンドで締め、後面も足の太さに応じて調節が可能になっています。
上記はオーダーメイドで作ることになりますので、制作費用が6〜8万円位となります。但し、この装具は健康保険が適用される為、自己負担は3割程度になります。(※支払時は全額負担ですので、要注意です)
尚、ギブスからブーツに替えた際、杖も同時に使う方がおられるようですが、痛みが無ければ杖に頼らないようにしましょう。自分の足で歩くことで、筋肉の委縮を減らすリハビリになりますし、職場やスポーツへの復帰も早くなるのでおススメです。
アキレス腱断裂の装具 その2:インソール
上記のブーツ型装具である程度アキレス腱断裂が回復してきたら、リハビリと再断裂の防止を兼ねて、インソールの使用に切り替えて行きます。
インソールはピンキリであり、100円均一で売っているものから、高額なオーダーメイド品まで多々ありますが、あまり高額なものは必要ありません。
大切なのは、「かかと部分のクッション性」が強化された素材であることです。この素材で有名なものは「α(アルファ)ゲル」と「ソルボ」という会社の製品が挙げられます。
αゲルの特徴は、シリコンをベースにゼリー状の物質を特殊シーリングで封入したものであり、主にかかと部に搭載してかかとをショックから守るインソールとのこと。
ソルボの特徴は、衝撃吸収能力や圧力分散能力、耐久力があり、形状が簡単に変化する為、リハビリ時のフィット感が良いようです。
その他、ミズノやアシックスなど、様々なメーカーで新機能の付いたインソールが発売されていますので、是非ネットで検索し、自分の症状にあったインソールを試してみましょう。